ボルスター巨人

2014年5月12日RESEARCH

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【ボルスター巨人】
訪問場所:セントアグネス(イギリス・コーンウォール州・セントアグネス)
日時:2014年4月26日
訪問者:山本麻紀子、Ben Rivers, Nina Sagra

<ボルスター巨人伝説>
ボルスター巨人は、セント・アグネスの灯台に片足を、もう一つの足をとカーン・ブレアに置いて立つことができたと言われていました。その2つの丘の距離はというと、鳥が飛んだら6マイルですから、それはそれはとても大きな巨人でした。それを証明するかのように、Chapel Porthから上に広がっている谷には、巨人の指と伝わる大きな石が今もなお残っています。ボルスターには横暴な態度で労働をさせていた妻がいました。妻に罰を課せる時はいつでも、石を拾わせ彼女のエプロンに入れて丘の上まで運ばせていました。ボルスター巨人は、町でも一番美しいと評されていたセント・アグネスに深く恋をしていました。絶え間なく執拗に彼女を追いかけ、愛を伝え、空気を彼の吐息と嘆きの暴風雨で満たしていました。しつこくつきまとわれ困っていたセント・アグネスは、どんな手段を使ってでも彼を排除したいと、コンスタンティン卿と地元の高官たちを呼び、ボルスター巨人と闘わせることにしました。強いと言われていた彼らでさえも、ボルスターに簡単に打ちのめされてしまいました。悩んだセント・アグネスは、ボルスター巨人に1つの条件を打ち出しました。Chapel Porthには谷の底のほうの崖に穴があり、この穴をあなたの血でいっぱいに満たすことができたならば、あなたと向き合いましょう、と。ボルスターはそんなこと強大な力を持つ自分にとっては簡単なことだと、彼の大きな腕を穴の向こうに伸ばし、ナイフを静脈に突き刺し、大量の血をぞくぞくと流れ出させました。きっと数分でこの穴を血でいっぱいに満たすことができると思っていました。しかし、何時間が経過しても、なかなかその穴は血で埋まることはありませんでした。結局、もがき苦しんだ後、ボルスターは気絶して倒れてしまいました。大量の血が無くなってしまったボルスターは力が出ず、自分の身体を起こすことすらできず、ひどい苦しみの後、死んでしまいました。実は、穴の底は海に続いていて、血は海に流れ出でいたのです。

<メモ>
2014年4月26日(土)午後3時。セント・アグネスのDriftwood Sparsというバーで、PiersとBrianと会う予定。彼らはボルスター巨人のお祭りを毎年5月に開催している主要メンバー。これまでメールを何度も繰り返し、いよいよ。今回は倉庫に置かれているボルスター巨人の人形?(人形と言ったら、PiersとBrianに僕たちはそんな風に呼ばないぜって怒られた)に会わせてもらうのと、伝説の残る場所に連れていってもらうことに。ああ楽しみ。ベンちゃんの運転。ここからニナも旅に合流。セント・アグネス、けっこう独特な地形というか磁場というか。地球の底につながっている感。恐ろしい。ひっぱられそう。PiersとBrianから、ボルスター巨人を弔う気持ちでお祭りをやっているということを聞けて、まわりの風景が急に愛しくなるような気持ちになった。巨人と人間。