“だいだらぼうとホリバーン2013- 公園を直そう”

2014年1月31日DAIDARABO AND HOLIBURN

nanatsudo-park_mending

だいだらぼうとホリバーン 2013  “七ツ洞公園を直そう”
2013年7月23日(火)〜26日(金)11時〜14時30分
七ツ洞公園&国田小中学校(茨城県水戸市)

ロンドンで行った《Lost and Found》(2011)と《BSix Free Shop》(2012) 、水戸市での《Mending Mito 2012》(2012)を経て、約230点のアイテムが残りました。これらのアイテムが次に活躍する舞台となったのが、水戸市にあるイギリス式庭園である七ツ洞公園でした。公園には、公園内のものをうっかり壊してしまって、直そうと思っているのだけれど直し方が分からなくて困っているイギリスからやってきた巨人さんが住んでいるという架空の物語を作り、その話をもとにして、近隣の国田小中学校の小学生45名と一緒に、公園内の破損や傷跡を前述の残ったアイテムを使って、巨人さんのためにお直しを手伝うという4日間のワークショップを行いました。

ワークショップの導入はこちらです。

七ツ洞公園にはイギリス人の巨人が住んでいます。その巨人さんはおっちょこちょいで公園内のものをうっかり壊してしまったり、傷をつけてしまったりしてしまいます。本当は心やさしい巨人さんで、常々自分が作ってしまった傷を直したいと思っているのですが、自分一人でできないので誰か助けてくれないかなと困っています。そこでその巨人さんは、近くの小学生のお友達に向けて、公園のお直しのお手伝いをしてくれないかというお手紙をかくことにしました。

ある日、国田小学校に巨大な手紙と2つの段ボール箱が届き、手紙にはへたくそな日本語でこのような内容が書かれていました。“山本麻紀子という人から僕の事を聞いていると思うけれど、僕は七ツ洞公園に住んでいるイギリスからやってきた巨人です。僕がこれまでにうっかり作ってしまった傷や壊してしまったものを直したいと思っているのだけれど、一人ではどうしてもできないのでそれを手伝ってほしい。直すものは、僕が水戸に来たときにイギリスから持ってきたたくさんのものがあるので、それらを使ってお直しを手伝ってくれませんか?”

私は、たまたまその巨人さんと遭遇したことがあり、巨人さんと子供たちの橋渡し役としてワークショップに関わりました。45名は9チームに分かれ、それぞれチーム毎に公園内で巨人さんが作ってしまった傷跡を探し、巨人さんがどのようにその傷を作ってしまったのかなどのストーリーを傷跡それぞれに対してイメージしながら、巨人さんのためにどのように直してあげたらいいかなどの話し合いを重ね、全部で13ヶ所のお直しを行いました。最終日には、子供たちが、どこをどのように直したか、巨人さんにあてて作成した報告書を私が預かり、巨人さんに渡す約束をしました。

このワークショップは、<だいだらぼうとホリバーン>という日英の巨人伝説を基軸にしたワークショップ・プログラムの第一弾となりました。